<<ほぼ日替わりコラム>>
タモリ、サングラスの奥に隠した素顔
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3月31日、タモリが司会を務める「笑っていいとも!」が32年間の大団円を迎えた。そのラスト、タモリは感無量な様子で、「酒を飲みたい」と言葉を漏らした。
そんな矢先、とあるバーで、高齢の男性がグラスを傾けていた。その男性こそ、かつてタモリが行きつけのバーのバーテン兼マスターだった。
「タモリさんは、常連客の中でも印象深いお客さんの一人ですよ。とにかく、飲み方がスマートだった。店の雰囲気を瞬時に読み取って、店が混みだすとお勘定を済ませて帰ってしまう。まあ、粋な人だよね」
実は、このマスターは、タモリが「いいとも」を始めて以来、一回も会っていない。番組がスタートする直前に、バーを訪れ、わざわざ挨拶に来たというのだ。
「確か、9月の末だったかな。いつものようにタモリさんは一人で飲みに来て、ひとしきりバカ話をしていったんだ。そうしたら、いつも入れているウイスキーのボトルが空になった。そこで、『もう一本入れてくれる』と言ってボトルを入れると、一杯だけウイスキーを飲んで『今度サア、フジテレビでお昼の帯番組やるからしばらく来れなくなっちゃうんだよね。でもどうせすぐ番組終わるから、このままボトルキープしといてよ』と笑顔でボトルに『タモリ ハナモゲラ』ってサインして帰っていきましたよ。あれから一回も店には来なかったね。最後は、こっちの方が音を上げて先に店を畳んでしまった。でもタモリさんのボトルだけは大事にしているよ」
タモリが「いいとも」を長年に渡って続けてきた最大の理由は、「いいとも」中心のライフスタイルにあった。
これまで一日も欠かせなかった酒も、番組スタート当初は封印した。当然、行きつけだった店もすべて事情を説明して義理を欠くことはなかった。夕食も夜7時までに済ませて、テレビ映りを人一倍気にした。朝の一時間の散歩もすべて、体型を気遣うゆえのこと。それだけに、番組スタート時と最終回のタモリの体型はまったく変わっていなかったことも日頃からの節制のなせる業だった。
「ただ、週末にはレギュラーの『タモリ倶楽部』の撮影を入れることが多く、撮影が終わると、そのまま打ち上げに突入することも多かった。その時も酒は、もともと底なしですが、食事は気にしていましたね。『飲むと食欲なくなるんだよなあ』と言ってましたが、別の知人に聞くと、自宅で食事を振舞う時にはものすごいグルメで、食事量もハンパない。でもランチの時間帯とハッキリ時間帯で区切っていましたね」(さるタモリの知人)
サングラスの奥に隠された生真面目な素顔こそ、タモリの最大の人気の要因なのかもしれない。
2014/4/4
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