志和:あったか〜いカーテンコール

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千葉の街角にたたずむ、ひっそ〜りした劇場で観てきた。藤井隆さんが昭和30〜40年代にかけて活躍した幕間芸人(映画などの幕間に形態模写や弾き語りなどで客を楽しませる人)を演じた「カーテンコール」。

佐々部監督が「子供のころ通った日本映画へのオマージュと、父娘の愛憎を織り交ぜた人間ドラマを、大好きな映画と歌謡曲を使って、いっぱい人の匂いがする映画を撮った」と話す通り、映画LOVE&人間LOVEに満ちあふれた秀作!

寅さん、裕次郎、旭、吉永小百合…往年の大スターたちのプログラムピクチャーや、懐かしい昭和歌謡がちりばめられて、映画が大衆娯楽の主役だった時代の空気が伝わってくる。

フランソワ・トリュフォーの「アメリカの夜」って映画があったけど、あれの日本でのサブタイトル「〜映画に愛をこめて」を思い出した。

昔、映画看板の絵師を取材したんだけど、泥絵の具という独特なあたたかみのある発色をする絵の具で、「風と共に去りぬ」とか名画の場面をさらさら描いていく光景が、な〜んか人のぬくもりを感じてカンゲキ!した。仕上がった絵もぬくぬく!
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そんな泥絵の具で描かれたような、あったか〜い映画。

伊藤歩さん、鶴田真由さん、奥貫薫さん、津田寛治さん、橋龍吾さん、藤村志保さん、夏八木勲さん…そして、井上堯之さん!キャストもみんな、本当によかった。

映画が大好きな人や、昭和30〜40年代の匂いをかいで生きた人には、ぜったいオススメ!

特別なハッピー♪なんていらない。
毎日、愛する人とすごせる、ささやかな幸せ。
そんなささやかな幸せが、今日も、明日も、いつまでもいつまでも続きますように…

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