志和:あるボクサーの復帰戦

昨年12月に傷害事件を起こし、謹慎処分を受けたスーパーライト級の坂本大輔選手(角海老)が9月22日、後楽園ホールで約10ヵ月ぶり、リングに上がりました。

事件は裏チャンでも報じました。ボクサーなのに相手を殴った坂本選手がもちろん悪いのですが、被害者も暴行容疑で書類送検されるなど状況的に同情の余地がある事件で、ライセンスはく奪は免れ、本人も後悔と涙の日々を経て猛反省。被害者はじめ迷惑をかけた人々に謝罪まわりを続け、復帰に向けてトレーニングを積んだのです。

実は坂本選手のお父さんは、私がよく利用するタクシーの運転手をなさっているんです。乗車するたび、息子さんの、復帰へ向けてのお話を聞いていました。

試合の前日にも、お父さんとお会いしました。タクシーに乗ろうとすると、なぜかお父さんがトランクを開けています。そして、「志和さんに見せたくて」と、試合のポスターを、目を細めながら取り出して見せてくれました。
対戦相手は同級6位のランカー、和宇慶勇二選手(ワタナベ)。強敵ですが、勝てばランクを奪えます。私は仕事でどうしても観戦に行けなかったのですが、1Rと2Rにダウンを喫した坂本選手は、残念ながら大差の判定で敗れました。

なぜか私、ボクシングと縁があって。いしだあゆみさんの「ブルー・ライト・ヨコハマ」が其処彼処に流れていたガキの頃、オフクロが小岩という町で「千景(ちかげ)」という飲み屋をやっていました。そこにカシアス内藤さんや、その後バズソー山辺さんを育てた船橋ジムの会長さんたちが常連で飲みにきていました。「おい坊主! ちょっとだけだぞ」なんて、ビールの泡の部分だけ飲ませてくれたりしたものです。
そんなわけで、ガキの時分から後楽園ホールにはよく連れて行かれました。テレビで見る世界戦とはガラリと違い、選手の地元の知り合いや同級生がリングサイドで声援を送る様は、激しいけれど温かいものを感じました。

坂本選手は、これからどうするんでしょうか。復帰戦で喫したダウンは序盤のみに集中しています。緊張したのか、試合カンが取り戻せなかったのか、歯車がくるってしまった証拠。ぜひもう一度、リングに上がって欲しいと思います。

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