志和:いがら志のラーメン
おいしいんですよ。「いがら志」の塩ラーメン。
有名店ではないんですが、妻の実家が元あった町にありましてね。北海道は函館の柏木町。函館駅から路面電車で約20〜30分。電停でいえば、深堀町で降りてすぐ。
日本そば屋さんのラーメンなのですが、本当においしい。下のリンクをクリックしてご覧ください。
写真:いがら志の塩ラーメン
澄んでいますでしょう?スープ。この見た目通りのすっきりした、やさしい味なんですよ。チャーシューもメンマも「ふ」も、おいしい。もちろん、麺も。毎日食べたいぐらい。
ところが、千葉に住む身。遠いですからね。まして、函館にはもう妻の実家があるわけでもなく。
このラーメンを食べに行こうとすると、妻も黙ってはいないですからね。ネコを置いて、2人で行くことになります。1泊して往復で、なんだかんだ10万円近いお金が飛んでしまうわけです。滅多に行けるもんじゃありません。滅多に行けないとなると、よけいよだれが出てきます。
子供の頃妻の家で、よくお父さんがとっていたんですって。ここのラーメンが一番おいしい、って。
妻のお父さんとは2回しか、会ったことがないんです。1度目は病院に入院したとき。2度目は、危篤になって、あわてて買った婚約指輪を持って集中治療室へ駆けつけたとき。
戦時中に軍曹をしていて、シベリアに抑留されて相当に苦労された人なんですが、とても笑顔がやさしくて、部下を一度も怒ったことがないらしい。激しく怒る上官だらけだったから、自分ぐらいはと、本来は気が短いのに、あえてやさしい役を買っていたそうです。
その妻のお父さん、後年、大の麺好きになったらしく。ラーメンもあちこちの店を訪れたそうなんです。それで、「いがら志」が一番うまい、と。
でも食べ物の味って、思い出プラスαってことがありますよね。妻がしきりに、ここの塩ラーメンがおいしいって新婚当初から言っていたのですが、たぶん子供の頃から食べていたというから思い出がプラスαされて、よけいおいしく感じているんだろうなって思っていたんですよ。うまいラーメン屋さんは、そこら中にあるよ、って。
ところが数年前、いざ妻に連れていってもらって食べたら…本当においしい! ここでしか食べられない!
飛行機で食べに行く価値のある味だなって、本気でそう思いました。
ああ〜、書いていたらまた行きたくなってきました!
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