志和:エリカ様のカメラ

皆既日食を見るため、一時帰国したエリカ様と高城氏。そのエリカ様が奄美大島へ向かう際、手にしていた愛用のカメラ。ライカデジルックス3というデジタル一眼レフですね。

エリカ様の手にはあまる大柄なカメラですが、フツーにニコンやキヤノンでないあたり、エリカ様ならではのファッションというかこだわりなんでしょうか。ライカは1950年代ぐらいまではドイツ製の世界最高峰のフィルムカメラとして知られましたが、いまやマニアックなブランド。エリカ様が自分で選んだというより、ハイパーメディアクリエーター・高城氏のオススメでは?などと想像しています。

デジタル一眼レフといえば最近話題なのが、宮崎あおいさんがCMキャラクターになって裏チャンでも発表会を取材したオリンパスペンE-P1

ペンというとフィルム時代に一世を風靡し、故・市川崑監督がロケハンなどで使ったことでも知られます。

このカメラを設計した米谷美久(まいたに・よしひさ)さんという、日本の技術者として数少ない、アメリカの「写真の殿堂」入りをされた方にインタビューしたことがあるのですが、まずご自身が写真が大好きで写真を撮る人なんです。

日本のカメラって、技術者が机上で設計しているとしか思えないような、使い手無視のものが結構あるのですが、米谷さんはご自身が写真を撮るということで、発想が違う。
高度成長期の、アメリカを追って大きいことはいいことだ的な常識が蔓延していた時代、社内の反対を押し切って小さく軽い一眼レフ、オリンパスOMシリーズを生み出した人です。
便利な機能を次々と付けて、大きく重く豪華にすることに他メーカーが血道をあげていた時代、不必要な機能をそぎ落とし0.1ミリ単位で小さく軽くしていったというんですから、恐れ入ります。

ドイツの技術者たちから「日本のカメラはしょせんドイツのモノマネ」と蔑まれていた時代に、そのドイツで行われたフォトキナという世界最大のカメラショーにオリンパスペンを携えて行った米谷さん。ブースには人だかりが出来、なんとドイツの技術者やメーカー関係者たちがこぞってペンを手にし、「すばらしい。オリジナルだ。われわれには作れない」と絶賛したそうです。

日本人が子供を教育するとき、「隣の○○ちゃんはそんなことしないでしょ!」って叱ったりしますね。横に倣うことも大切ですが、優れた発想は、逆転の発想や反骨精神だったり、独自の道から生まれてくるように思います。

そう考えてみると、エリカ様の芸能界での生き様と、手にしたライカデジルックス3が、なにかこう、とても深〜い関係性をもって感じられてしまうのであります。

[訃報]米谷さんはこの日記掲載後の7月30日午後0時34分、呼吸不全のため東京・八王子の病院で亡くなりました。76歳でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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