ナオP:おしお事件簿・最終夜
朝8時30分から午後3時30分まで検察庁に張り付いていたオヤジ記者のなおPです。
5日掲載の[現場速報11]と[現場速報12]を読まれた方は、なぜあんな不確定なドタバタになったのかと不思議だと思います。その裏側とは…
その前に、裁判員制度もスタートしたことだし、ちょっと法律の知識を…。
一般的に、逮捕されて警察が容疑者の身柄を留置場に勾留できるリミットは48時間。ということは48時間以内に、もっと長期間勾留するかどうかを決定しないといけない。
そこで、●●の容疑で逮捕されると、警察の取調べを受ける。
原則として翌日に検察庁に身柄を送致、検察官による取調べ「検事調べ」が行われる。そこで、さらに取り調べる必要があると判断されると、「勾留請求」というのを出される。
翌々日には、裁判所に行き裁判官と面談する「勾留質問」を経て、裁判官は、勾留するにやむを得ない事由があると判断したら、勾留延長を認める決定を下す。
これがまずは10日間。そして、勾留する必要が認められる場合はさらに、10日間延長される。
通常は最大で22日間の勾留を経て、起訴または略式起訴、不起訴の決定をする。
ところが、押尾容疑者の場合は逮捕が8月3日。通常の場合、翌4日には「検事調べ」が行われ、5日には「勾留質問」という段取りだが、4日に「検事調べ」が行われなかったため、5日に「検事調べ」「勾留質問」を同時に行った。
検察庁の斜め裏に、東京地方・高等裁判所がある。同じ敷地内にあるようなもので、歩いても2分、3分という距離。
おそらく一般人ならば、職員にガードされながら移動するはずである。
押尾容疑者は、有名人であり、その姿を撮影しようとするマスコミがいたとしても、厳重にガードされて、移動すると思っていた。
ところが、裏チャンでも報じられたように、検察庁まで乗せられてきた車に入り口から乗り込むところを押送バス(大型バス)でガードし、検察庁を後にした。
それから1時間半後、「地裁から出た」という情報を考えると、午後1時40分に検察庁を出た車は、そのまま隣の裁判所に入っていった。
そして、午後3時10分頃、あらためて裁判所を出て、先ほど出た出口から三田署に向かった。
まさか車で隣の建物に行くとは…。
そりゃ、焦るわ!!
次に、検察庁から戻る警察署が、何で「三田署」「麻布署」「原宿署」と、情報が錯そうしたか?
普通は、押送バスに乗り集団で検察庁に行く場合でも、有名事件や芸能人などの「単独押送」の場合でも、来た警察署に戻るのが一般的。
まず、逮捕された「麻布署」から「三田署」に移った理由は、「(留置場が満員など)留置施設の問題」と思われるが、さらに、麻布署は歩道が狭いのと、六本木通りに面しているため、マスコミが大挙して押しかけ交通渋滞を引き起こすという懸念もあったと思われます。
そこで、この2つをクリアし、なおかつ、調べる刑事は麻布署の刑事が調べるので、麻布署から遠くないところという候補の中から、選ばれたと想像される。
だから、勾留が決まれば、報道陣の数が減ると考え「麻布署」に戻る可能性と、来たところに戻る「三田署」。さらに、直近で、SMAPの草なぎ剛を勾留していた経験がある「原宿署」も挙がったと思われる。
ただ、「原宿署」というのは、警察関係者の公式発表・非公式発表ではなく、あくまでも報道関係者たちの推測から候補に挙がったと思われる。
大きな事件になればなるほど、さまざまな推測や予測が報道陣同士、記者同士で交され、その情報に飛びつき、走り回って情報を集める。
張り込みをやり、可能性があるところはしらみつぶしにあたる…まるで刑事のようだ。
長々と書いたが、結局は、今日、押尾容疑者が検察庁から出てくるところの写真を撮れなかった反省文でした…。
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