黒澤:溜池町今昔物語@「赤坂エレジー」
田名兵衛(たなべえ):電腦かわら版「藝能・裏ちやんねる」記者
根藻八(ねもはち):「藝能・裏ちやんねる」編集者
田名兵衛:根藻さん根藻さん、大変でさ。
根藻八:なんでェ田名兵衛、ヤブカラボーに。
田名兵衛:「赤坂放送」の「徳川光圀」で、かげろうお銀の入浴場面が無くなってしまうようでさ。
根藻八:あァ、知ってるよ。何でもお銀の事務所からの要望で、赤坂も已む無くって事じゃねェか。
田名兵衛:其れなんですがね…實は赤坂側がそう仕向けたって噂なんですよ。
根藻八:ほゥ、どういう事だい。
田名兵衛:つまり、赤坂側が「もうお銀の入浴場面はオシマイ」と突き付けたってことでさ。
根藻八:そうなのかい?お銀本人も會見で「これからは錢湯に行ってノビノビと泳ぎたい」なんて話してたってのに。
田名兵衛:何でも、この會見自体が赤坂からしたら“想定外”の事だったらしいですゼ。
根藻八:そりゃマタどうして。
田名兵衛:「すぽおつ日刊」にスッパ抜かれたんです。「緊急會見を行う」と、朝から報道されちゃった。
根藻八:じゃあ、元々は赤坂だけの會見にしようとしてたってか?
田名兵衛:そういうことです。なのに赤坂の「藝能情報駅」には朝から電信が殺到、已むを得ず各電波・新聞・カストリ誌・電腦かわら版社に、伝書鳩を飛ばしたって話です。
根藻八:ウチにはこなかったけどな。
田名兵衛:途中でお腹を空かせて帰っちゃったんじゃないですか。連絡したらちゃんときましたよ。
根藻八:「汐留放送」は會見場に三班も來てたそうじゃねえか。
田名兵衛:ええ、れぽおたあも鋭く「なぜ卒業なんですか」って質問したりして。色々困ったでしょうね。
根藻八:赤坂も大変だったな。
田名兵衛:そもそも、會見するなら隱しちゃいけないって事でしょう。
根藻八:こうまでして“くろおずど”にしたのは、やっぱり卒業理由にやましい部分があったからって事か。
田名兵衛:そこまでは分かりませんけど。ただ、「お台場放送」関係者はあっしに「あれは切られたな」と耳打ちしてきましたよ。
根藻八:なるほどな。しかし、何故「すぽおつ日刊」に情報が漏れたんだろう。
田名兵衛:その犯人探しで、當日赤坂内部はザワついてたって話ですよ。
根藻八:怖いな、藝能界ってのは。
田名兵衛:あんたが言うな。
根藻八:つうか手前、最初の方と比べて普通に喋るようになってきてねェか?
田名兵衛:作者が面倒になってきたからってオチじゃねェですかい。
根藻八:ギャフン!
(この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません)
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