パー:韓流、AKB48、そして梨元さん
先月、活動休止中の東方神起・ユンホや、"バービー人形”の愛称で知られる女優ハン・チェヨンら韓流スターが集まった会見を取材しましたが、いまだ韓流激アツ!ってな感じの現場でした。報道陣も、普段見かけないような中高年女性記者&カメラマンが多かったし、彼女たちは会見前後も韓流を肴に盛り上がっていました。肝心の会見で感じたのは、ユンホの心憎い気遣いぶり。ユンホとこの日初対面だったというハンが「ユンホが多くの人から愛されている理由がよくわかる」と評していましたが、パーも同感! だって、最後の締めのコメントで全部日本語で話すんだもの。少々たどたどしい話しぶりが余計に好感を持ちましたね。
そういえば、大ブレイクする前のAKB48を初めて取材した時も同じ気持ちになりました。だって、ライブの初っぱなから目の前で「会いたかったぁ♪ 会いたかったぁ♪ イェイ♪ キミに〜♪」ですよ。こりゃ、誰だって虜になってしまいます。すごいサービス精神旺盛なステージだなと演出に感動した記憶があります。売れっ子になったいまでも、イベント後の握手会で、ひとりひとりのファンと気持ちのこもった握手をしてくれるメンバー。
そして、われらが御大・梨元勝。なぜ梨元さんのことを書く前に2つの話を紹介したかというと、相手に対する気遣いという点で通ずるものを感じたからです。
「キミはなにを書いてきたの? え、モノ? モノを書くのと人を書くのは全然違うんだよ!ちゃんとできんのかねぇ?」
これは5年前、パーが裏チャンに来て初めてあいさつしたとき梨元さんから言われたこと。しかも結構、怒り口調で。正直、初対面でなんだこの態度は!と、こちらも怒り心頭だったのでしたが、裏チャンで時間を過ごすにつれ、梨元さんのいいたかったことが、なんとなくわかってきました。
それは、梨元さんが芸能人を通じて、人間のドラマを伝えようとしていたこと。だから、きっと頼りなさげなパーの姿を見て、最初に喝を入れたんでしょう。
パーは取材に出ていることが多いため、梨元さんとは顔を合わせる時間が少なかったのですが、一度だけ付きっきりの取材をしたことがありました。すっかり裏チャンアーカイブスに潜ったままの「ルポ・密着!沖縄タレントスクール」取材初日のこと。もう3年前ですね。当時、梨元さんは沖縄のタレント養成学校で非常勤講師をやっていて、ちょうどパーの取材のタイミングで授業があるということで、梨元講座を拝聴しました。
「何事も人間対人間。こっちが1歩引いたときに相手が分かってくる」
「人は人にいちばん興味がある。そのなかでも愛憎は人間らしい生身のもの」
これは、そのとき印象に残った梨元さんの言葉。
那覇空港に着いた際には、迎えに来てくれたスクールのスタッフと、気さくに世間話に花を咲かせていた梨元さん。思えば、梨元さんのいる場所には常に笑いがありました(ときどき、怒り!になりますが…)。編集部で会議をしているときも、締めるところは締めつつ、ときどきチャチャを入れて和ませるのが得意でしたね。そろそろ取材に出かけねばと、会議中にソワソワしてかための表情だったパーも、いつしか梨元トークに吹き出していました。
まだまだ吸収したいことがたくさんあったのに残念です。
今後は、梨元さんからちょこっとだけ吸収できたこと、少しずつ実践していけるようにしようと思います。
長い間、お疲れさまでした。
心より、ご冥福を申し上げます。
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